1.外来受診
- 問診、診察、必要な検査(レントゲン、CT、MRI等)を行います。
- 患者さんへ股関節の状態についてご説明し、患者さんとご相談させていただいた上で、患者さんの希望にそった治療方法(保存療法、手術)を検討します。
- 手術の希望があれば、手術日をご相談の上、決定します。
2.手術決定/術前検査 手術・入院の申し込み
- 術前検査(レントゲン、CT、心電図、呼吸機能検査、血液検査、尿検査)を行います。
- 検査で異常が見つかった場合、必要に応じて専門医の診察を受けていただきます。また、追加検査を行うことがあります。
3.自己血の貯血(必要な場合)
- 手術時の出血に備えてあらかじめ自分の血液を貯めておくことができます。
- 人工股関節置換術や骨切り術の場合、1回400mlの血液を1週間以上あけて2回貯血することが多いですが、手術時に予想される出血量で異なります。両側人工股関節置換術を行う場合は、3回貯血を行います。また、80歳以上の患者さんやもともと貧血があるなどの理由により、自分の血液を貯めておくことができない場合があります。
4.入院(手術の前日)
- 地域医療連携室にて入院生活の説明、リハビリテーション、手術室スタッフの問診があります。
- 追加の検査や麻酔科の問診をおこなう場合があります。
5.手術
- 食事は手術の前日午後9時までで、手術の当日の夜より軽食が再開されます。
- 追加の検査や麻酔科の問診をおこなう場合があります。
- 1件目の手術の場合、午前9時30分前後に手術室に入室します。2件目の手術の場合は、午後1時頃に手術室に入室します。
6.リハビリテーション
- 手術直後から、ベッド上で足を動かす練習からはじめます。ベッド上では特に制限なく動いていただきます。術後、腰背部痛が強い場合は、ベッドサイドに腰かけたり、歩行器を使用して起立して腰をストレッチすると疼痛が緩和するので積極的に動かせる範囲で動いていただいております。(深部静脈血栓症防止の為にも早期リハビリが重要です。)
- 術後経過が順調であれば、術翌日より、歩行器を使用し、歩行練習が開始します。
- 術後数日より1週で杖歩行練習を開始します。
- 術後2週以降、杖なし歩行、階段昇降練習を開始します。歩行が安定し、歩容が改善し、日常生活に自信が持てるまでリハビリテーションを行います。
7.退院
- 手術から約2~4週間前後で退院となります。両側人工股関節置換術や骨切り術の患者さんでは、術後4週~6週で退院となります。
※回復状況に応じて入院期間延長や、転院等の相談を行います。
8.手術後の外来受診
- 退院から約4週間後に受診します。その後は、術後3ヶ月、6ヶ月目に受診します。また手術から1年以降も、半年、または1年毎に必ず受診していただいております。人工関節を長持ちさせるには、最低でも1年に1度の定期検診が非常に大切です。